「出っ歯かも?」
「なんだかいつも口を開けているような気がする」
このようなご心配をされる親御さんから、ご相談をよくいただきます。
上の前歯が出でいる(出っ歯、上顎前突)という相談と一緒に、
いつもぽかんと口があいている状態が気になる。というようなお話も多かったりします。
上顎前突(出っ歯)とは |
あごや上の前歯が前に飛び出している状態です。
歯だけが前へ飛び出ている場合と、上あご全体が突き出ている場合があります。
逆に、下あごが後方に引っ込んでいるような骨格性のものも見られます。
いつも口が開いてしまうお子様に、口を閉じてもらうと、下のあごの部分(オトガイ筋)が緊張しているのがわかります。
いつもポカンと口を開けているお子様は、自然に口を閉じるという動作が、難しいのですね。
また、上顎前突(出っ歯)は、上の前歯と下の前歯の距離が大きいため、下の唇を噛むという癖がつきやすいという特徴があります。
この癖により、上の前歯と下の前歯の距離が更に大きくなってしまうことで、上顎前突(出っ歯)の状態が悪化してしまいます。
その結果、下あごの前方への成長を妨げ、下あごが後方へ引っ込んでいるような口元になりやすいのです。
永久歯に生え変わってからの2期治療を始める場合は、歯を抜かなければいけない可能性が高くなってしまいます。
また、骨にアプローチするような治療はできなくなってしまうのです。
いつも口があいているお子様の中には、歯ぐきが赤く腫れているようにみえる場合があります。
口を閉じることができる子は、口の中で唾液が循環することにより歯を清潔に保ちます。
しかし、口が閉じ難い場合は、歯みがきをきちんとしていても、いつも口が開いてしまっているため、口の中が乾燥しがちになり、虫歯や歯周病になりやすくなります。
こういったことからも、できるだけ早い段階での矯正治療をお勧めしたいところです。
上顎前突(出っ歯)の子どもの矯正治療をする場合 |
お子様のケースにもよりますが、主に可撤式(取り外しが可能)の装置を使っての治療や、部分的にブラケットを付けてワイヤーにての治療などがあります。
可撤式(取り外しが可能)の装置のメリット
◎取り外しが可能な装置は、お子様本人の協力が必要ですが、取り外しができるため清掃性などの利点があります。
◎1期治療の治療をした後、2期治療(本格矯正)を開始する場合に、歯を抜かずに治療する可能性が高くなるというメリットもあります。 |
上顎前突(出っ歯)の、治療の開始時期は、だいたい7歳くらいから可能になりますが、年齢で判断するより、お子様それぞれの永久歯の本数や萌出している場所によって判断するため、できるだけ早めに専門医などにみてもらうことをお勧めします。
大人の歯ならび(永久歯列期)に近づくほど、骨の成長を促す治療が難しくなるためです。
一般的には、小学校高学年になってくると、難しくなってくることもありますので(治療ができなくなるわけでは、ありません)専門医による的確な治療時期を知るためにも、早めのご相談をお勧めしております。
お子様の矯正について気になる方や詳しくお知りになりたい方は是非、お気軽にご相談ください。