こんにちは。
つくば研究学園矯正歯科クリニック院長秋山美文です。
防災の日の今日は、災害時の口腔ケアについてお話ししてまいります。
災害時、万が一の避難所生活や水不足などで口腔ケアが不十分になる状況になってしまった場合、
虫歯や歯周病だけではなく、感染症や誤嚥性肺炎などのリスクも高まると言われています。
特に体力のないお子様やご高齢の方は注意が必要です。
災害時の歯磨きは?
どんな状況においても、歯磨きなどの歯のケアはできる限り行っていただきたいものです。
歯ブラシ1本あれば歯磨き粉などがなくても磨くだけで十分だったりするものですが、その肝心な歯ブラシがない場合や、水不足により口をすすぐこともままらなない状況なども想定し、その状況に応じての歯磨きの仕方を知っておかれるといいでしょう。
【歯ブラシがない場合】
濡らして硬く絞ったタオルやウェットティッシュ、水が不足している場合などは乾いた布でも大丈夫です。
布がない場合にはティッシュでもいいです。
なにか拭けるものがあれば大丈夫です。
そういったものを使って、できるだけ、歯の表裏をよく拭いて歯垢を除去するようにしてください。
ただし、口の中に入れるものですから不衛生なものだけは避けたいところです。
あと、アルコールが含まれているウェットティッシュなども口の中が乾きやすくなってしまうので好ましくありません。
【歯ブラシがある場合】
歯ブラシがある場合には、歯ブラシで磨くのが望ましいのですが、
例えば、歯ブラシも歯磨き粉もあるけれど、水がないという場合。
そういった場合には、歯磨き粉の使用は控えても大丈夫です。
少しだけ水をコップに入れ、コップの水を歯磨きに浸して歯を磨きます。
少し磨いたら、歯ブラシの汚れをティッシュなどで拭き取りましょう。
そして、また少量の水をつけて磨き、最後は残りの水で軽く口を漱いで終了です。
歯の矯正しているのだけれど?マウスピースなどは?
歯科矯正中ですと磨きにくいところもあるので、できれば、綿棒などをあらかじめ非常用持ち出しバッグや、常に持ち歩くバッグや財布などにも数本入れておかれるといいでしょう。
そういったものを使い、歯ブラシがない場合には布など拭けるものでよく拭いたら、細かい部分を綿棒などで拭き取るようにしましょう。
マウスピースや入れ歯の方の洗浄は、洗浄剤を使って洗浄するのが好ましいのですが、災害時、洗浄剤やお水もどこまで使えるのかもわからない状況になります。
もし、洗浄剤による洗浄が難しい場合には、
布やウェットティッシュなどでよく拭きましょう。食器洗い用スポンジなどでも構いません。
針金の部分などは歯ブラシをお持ちなら歯ブラシで、ない場合には細い綿棒などで拭き取っていきましょう。
災害時のために準備しておきたいもの
やはり、歯ブラシはぜひともご用意いただきたいもののひとつです。
特に矯正治療中の方などは、装置が装着されていると、汚れもたまりやすくなりますので歯ブラシがあった方が汚れも落としやすく衛生的です。
携帯用の歯ブラシをできるだけ持ち歩くようにしていただくといいでしょう。
そして、水の不足が懸念されますので、お勧めなのがマウスウォッシュです。
歯ブラシでブラッシングをします。適量のマウスウォッシュを口に含んで、20秒ほど口をすすいでみましょう。
殺菌成分のあるマウスウォッシュを使うことで口の中の雑菌を減らすことができます。
更にあるといいのがデンタルフロスです。
歯磨き粉がない場合などもデンタルフロスで落とすことで虫歯になりにくくなり、お口の中もスッキリとします。
・歯ブラシ
・マウスウォッシュ
・デンタルフロス
できれば、綿棒など細かい所の汚れを拭うものもあるといいと思います。綿棒は他の事にも利用できますからね(^-^)
そして、キシリトール入りのガムを非常用持ち出し袋に入れておかれるのオススメです。
唾液には消化や潤滑などの働きの他、洗浄効果や抗菌作用などがあります。
唾液の分泌を促すことも大切ですし、咬むことでストレスの緩和に繋がるとも言われています。
キシリトール入りのガムは虫歯予防の効果もありますし、入れ歯の方などには、歯につきにくいガムというのもありますので是非非常用としてご用意しておかれるといいでしょう。
口が渇くと虫歯になりやすくなるので、感染症予防も兼ねてマスクをされることもオススメします。
是非ご参考にしてみてくださいね!
そして、是非、災害時の口腔ケアについてもご家族などでお話してみてください!
もし皆様も、こんなものも防災グッズとして用意しています!など、オススメがあったらご来院の際に教えてくださると嬉しいです。